出町ホタルの会 設立趣意書

平成11年9月12日

出町商店街振興組合理事長 中井 従道

 地球上で、唯一人間だけが自らの為に、快適で文化的な生活が追求できるとし、火を使い、道具を発明し文明を築き上げてきたつもりでした。

 その結果自らの手で環境破壊を招き、自ら蒔いた種で地上の様々な生命を滅亡の危うき淵に追い込んで来ました。ごく身近な例として、そう、大人なら誰もが知っている子供の頃のあのきれいな川での魚とりや水遊び、雑木林での木の実とりや虫捕り等の楽しかった遊びが出来なくなっていると言っても過言ではありません。

 TVのCMさながらに車を駆って遠くへ出かけなければならないのです。便利な都会的生活を守るためには仕方がないことかもしれませんが、でも本当にこのままで良いのでしょうか?
 幸いにも多くの人々が自然環境の大切さに気づき、世界各地でその保護活動や回復活動が積極的に行われています。

出町にホタルを飛ばそう

 私たち出町商店街振興組合では、人にやさしい、環境にやさしいという意識で「エスプラナード出町計画」(水辺の遊歩道)を過去7年間にわたって推進してきました。毎年その事業計画には、環境保護を目的とした事業を盛り込み、トレー回収を現在行っています。

 そして今、その意識をより高め、その想いを更に実現する為に、環境のバロメーターとも言えるホタルを賀茂川に復活すべく、我々が中心となって「出町ホタルの会」を設立するものです。

 困難な道ではありますが、人にやさしい、環境にやさしい街づくりを目指す人々と共に、一歩を踏み出します。

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